倒産!?介護保険バブル意識を捨てれないと生き残れない介護サービス事業所
「今後、高齢者は増え続ける」という時代の予測から、民間事業所も参入可能になった介護保険サービス。
介護保険開始当初から介護サービス事業運営を行った事業所は、まさに濡れての泡状態でした。
訪問介護、通所介護、ショートステイ、グループホーム、小規模多機能、特定施設、有料老人ホーム、サ高住・・・
多角的運営を行ってきた事業所が今、陥っている状況は
「毎年、報酬が削減され、このまま運営が出来なくなって倒産するんじゃないの・・・」
と、不安で寝れない夜を過ごしている責任者や管理者も多います。
そこで、問題解決する方法は、いつまでも介護保険当初に恩恵を受けていた方の「意識の変革」であるといえます。
それでは、意識の変革はどのようにすれば出来るのでしょうか?
それは、介護保険サービスそのもののあり方を正しく理解する事であるといえます。
介護保険はサービス業ではない
介護保険サービスは社会保険であり、一般的な飲食業や販売業のようなサービス業ではありません。
社会保険とは?
国民が病気・怪我(けが)・災害・失業等によって生活に困った時、これを社会政策的に救う、強制保険制度。
つまり、サービスを提供して金儲けを目的に行うものではないのです。
以上の点から、「介護保険サービス=金儲け」という図式のままでは、本来の目的とは大きく外れてしまいます。
なぜ、年々介護報酬が減り続けるのか?
・財源が危ういから
この一言に尽きる!
と思われがちですが、実はそれだけではないと言えます。
よーく考えて下さい。
介護保険が始まった当初、介護保険サービスは社会福祉法人など以前から高齢者福祉事業を行っていた所しか行っていませんでした。
ですが、高齢化問題が差し迫った為に、受け皿を大きく広げる必要性を感じた場合に、どうやって一気に受け皿を作れると思いますか?
それは、少々、ゆるい基準で参入障壁を下げ、かつ、利益が出しやすい基準で、しかも、一般企業も参入できる「うまみ」と「ゆるさ」を投げかけることで、
「今なら介護保険サービスに参入にしやすく利益も出しやすい!
しかも、右肩上がりの業界だ!!」
ということで、どんどん受け皿をつくったという訳ですね。
そこで、受け皿がある程度整った所で、本来、社会保険のあるべき姿に戻す。
つまり、報酬を本来の福祉事業の値に戻す(儲けよりも事業維持できるレベル)
そして、本来あるべき技術レベルまで専門性を上げていっているのです。
つまり、受け皿を増やした後、本来の姿に戻しているという訳です。
ですが、介護保険バブルを経験した事がある事業主は
「昔はデイサービスで利益が1000万あったのに・・・」
など、過去の成功にすがって、あの頃の夢を見続けている場合が多いですね。
いやいや、そんな昔の介護保険バブルは、あなたの実力じゃなくて
土台を整える為に国が予算を多目に上乗せして仕掛けた戦略にあっただけです。
介護保険バブルで大きく儲けられた理由はすなわち
「先行者利益」という訳なんですね。
以上のことをきちんと踏まえ、これからどうすれば
生き残っていけるのか、考える必要があります。
どうすれば介護サービス事業所は生き残れるのか。
・本来ある社会保険のあり方を学び直すこと。
・介護保険サービスの目的が利益ではないということ。
・世の中の福祉に貢献すること。
そして、それらを時代の波に乗った内容を行えばよいかと思います。
まだ介護業界でブルーオーシャンはあります。
(大きく儲けることはできませんが・・・)
また、現在ある介護保険サービス+αを行うしかありませんね。
ビジネストレンドの話はまた別の機会に行いますが、
やっぱり、本質に振り返り、
金を見ないで人を見る
経営を行う。
それだけが生き残る方法かと思います。