仕事優先で歳上でも呼び捨てでよび、侮辱しても許された時代
僕は17歳の高校の頃の夏休み。
お弁当屋さんでバイトをしていた。
理由は特に何の考えもなしに、父親がお弁当屋のマネージャー職みたいなのをしていたので、将来的に自分も同じ仕事をしようかな、と浅はかな考えから「試しにバイトやってみっか!」くらいのノリで1ヶ月くらい働きました。
今考えると、メニューも50近くあるし、とても1ヶ月じゃ覚えられない訳。逆算したら、ちょっとだけ使い物になるくらいに止めていく本社の息子。みたいな感じかな。
そういう感じで僕は1ヶ月間、お弁当屋さんで働いた。
そこの店長が多分35歳くらいだったかな。当時。
普段はおとなしく、パートのおばちゃんがノロノロしていると、人が変わったように
「○○!ちゃんと目の前のことを!」みたいに呼びつけして人前で大声で怒る訳。
約20年前の話なんだけど、その当時もパワハラみたいな言葉はあった訳で、社会に出ていない僕は「あ、パワハラなんて終わった言葉だと思っていたけど、まだあるのが現実なんだ・・・・」と感じていた。
時には「おい成冨!早くしろ!!」「チッ!使い物になんねーな!」
みたいな事を言われたな~。なつかしい。
そうそう、私は九州限定発売かもしれないが、チキン南蛮にカレーを載せて食べる、いわゆる弁当やまかない食が大好きだった。それを見た店長は「そんな気持ち悪いもん良く食えるな」と言っていたが、若者にはおススメだ!
ちょっと話はそれたけど、「仕事」を建前にして、他人の尊厳を踏みにじるようなことが当たり前だったのが20年前。その頃は効率化といった「仕事優先」という大義名分があれば、年上だろうが呼び捨てでよび、時には侮辱しても許された訳。
だが今は、仕事優先よりも、人権優先になっている訳ですね。
35歳だった彼は55歳。
今頃は、どんな仕事をしているのかな。昔のことは忘れているのかな。
それとも当時と同じようなかかわりをしているのか。
あまりにも指導しにくくなった世の中になってしまってはいるが、人権を無視した仕事重視の世の中よりは、ちょっとはマシかな、と思う。